2013年3月16日土曜日

アクリル細工の細密な美術! 「プラチナ万年筆MWBA-5000グリーン」

筆記具はその体の小ささを活かして、実にさまざまな素材を取り入れた美術品でもあります。

それを体現する一筆が「プラチナ万年筆 MWBA-5000グリーン」。

アクリル細工の非常に高品位な多機能筆記具となって手元を飾ってくれます。


プラチナ万年筆の高級ペンは、それぞれ独自のパッケージに収められており、箱を集めたり飾っておく楽しみも大きいものがあります。
MWBA-5000グリーンは、ブルー色の保護カバー(シールド)につつまれたプラスチックケース。


プラスチックケースを開けると、いよいよMWBA-5000グリーンがその姿を現してくれます。
なんだ、ビニールに包まれていて、お菓子みたいじゃないか」と思われるでしょうが、筆記具はこのビニールが重要なのです。

指紋よけバリアになるからです。

不慣れな文房具屋さんで贈答品等にペンを選択すると、筆記具に店員さんの指紋クッキリのまま贈らせて頂く方に届いたりする事もあり(実際にありました)、このビニールはやはり重要な存在です。


MWBA-5000グリーンは、アクリル素材で「世界でひとつだけの」モザイク柄をその身にまとっています。

アクリル素材と聞くと、どうしても貴金属や木材等よりも安く感じてしまうかも知れませんが、そうではありません。
このモザイク柄を作る工程は、聞けば聞くほどに大変な手間をかけているもので、必然的に高級筆記具向けの素材になっています。


多機能筆記具で心配されるのが、可動機構ゆえのペン先の剛性不足。
しかし、このMWBA-5000グリーンは、さすがに定価ベースで5250円という高価格帯のペンだけあってかかすかな心配もありません

あのゼブラ社の「シャーボX」にもひけをとらない剛性があると言える頑丈さを感じました。

ペン機能の切り替えも、ガチャガチャと音を立てる事なく、非常に上質感があるので安心して下さい。


個人的にグリーン色はあまり馴染みが無く、Webでも全く興味が無かったのですが、店頭で実物を見てその存在感にうっとり。

グリーンのモザイク柄とゴールドの金属部位が美しくまじり合い、筆記具の美術性の高さにあらためて嘆息するばかり。

MWBA-5000グリーンは、実物を見ると惚れてしまうタイプでありました。


いよいよ実際に筆記してみると、とにかく威厳のある書き味。

適度な太さのあるペン軸は、微かに粘り気のあるアクリル素材の滑りにくさと相まって万年筆のような存在感があります。

このMWBA-5000グリーンは「多機能筆記具は便利だから使うのだ」という考えを一段階越えて、重要なサインとか書類を心落ち着けて書きたいのだという欲求にも十分に応えてくれます。

0.5mmシャープペンシルも、0.7mmボールポイントペンも、芯先からカチカチという雑音が出る事もなく、万全の書き味。

ボールペンは、言ったらごくごく普通の油性インクなので、カランダッシュ、パーカー、ファーバーカステルと言った世界に名だたるリフィルと比べたら面白みに欠けますけれど、ペンそのものが優秀なので笑顔で筆記が出来ますね。